頻繁に会う間柄で距離が近くなれば、当然段々とお互いに本音で語り合うようになってきます。

しかしながら、かなり親しい関係になったはずなのにそれでもまだ本音を言わない、そういう人もいますよね。

そんな人達はどのような気持ち、心理を抱えているのでしょうか。

ここでは、本音を言わない人に共通する心理と、旦那・友達・子供・部下それぞれに特徴的な心理を挙げました。

 

本音を言わない人の心理(共通)

まず本音を言わない人の心理というのは、性格によって大まかに分けることができます。

 

弱い部分を見せたくない

本音=本当の自分を見せることに繋がります。

普段はたくましく、人の上に立つ立場の方なら、なおさら弱い面は見せたくないと思うのは当然のことです。

本音を言ってしまえば「頼りない」「こんな人だったんだ」と幻滅されるケースも考えられます。強い自分、かっこいい自分でいたいが為に本音は心の奥に潜めておくのです。

普段の行動もやや見栄っ張りな人である傾向が高いでしょう。

 

他人を信用していないから

そもそも他人を、心から信用することが出来ないタイプの人です。

このような方は、過去に人間関係でいざこざを体験していたり、人と関わる上であまり良い思い出を経験していない方に見られます。なので上辺だけで付き合うように自分に言い聞かせています。

また、本音を伝えてしまえば、それだけ距離も縮まりやすいことを熟知している賢い人です。人との間に一定の距離感があれば、ケンカに発展することも少ないので、そのような術を取っています。

 

言っても自分にメリットはないから

本音を伝えても何も良いことがなく、少しもメリットがないと感じている人です。

一つでも挙げるとすれば、スッキリする気持ちを得られるだけなので、ならば言わないでおこうと決めています。メリットがいくつかあれば本音を言ってもいいかなと感じているのですが、そのメリットをなかなか見つけられないのです。

このタイプは損か得か頭の中で素早く計算し、行動に移す移さないと決める人が多いです。

 

自分に自信がない

自信がない人は、自分の気持ちを言いたがりません。

理由として、笑われてしまうのではないか。スルーされたら悲しい。というように相手の反応を酷く気にしてしまうからです。

また、会話の主導権を握るのも苦手なので、何かと聞き役に回りがちです。

結果として、何も話してくれない。謎な人。という印象を持たれてしまうこともしばしば。本音を言わない他、夜眠る前に今日話した場面を思い出しては一人で反省したり、自分自身を責めてしまうこともあります。

 

誰かを傷つけてしまった過去がある

思ったことをズバズバ言い放ち、誰かを傷つけた経験がある人です。

自分の言葉のせいで、誰かが悲しい気持ちになるのは酷く胸が痛みます。ならばもう本音は言わないようにしようと、人ととの間に壁を作ることも。

実際、いつも本音で話すのが正しいとは限りませんからそれも間違いないのですが、このタイプの人はそれが少し行き過ぎてしまっている感じです。

またこのような方は自分自身を嫌っている人が多いので、誰かに好意を持たれても、罰ゲームなのではないかと疑心暗鬼になりがちです。

 

それぞれの特徴的な心理

旦那の場合

≪威厳を保ちたい≫

妻であるあなたに見下されたくないという気持ちが強く、威厳を保とうとしているのです。

また、子供には尚更本音を伝えようとはしないでしょう。

「頼りになる旦那、お父さん」という像を、自ら壊したくないので、決して本音は漏らしません。

そう考えると、少しは頑固親父も可愛く見えて来ますよね。

ですが、アルコール類に弱い人であれば、酔いが回った頃にぽろっと本音が出てしまうことがあります。

もしも本音が聞きたいという場合、旦那さんを持ち上げ、軽くお酒を飲ませてあげましょう。そうすることで思ってもみなかった意見が聞けたりします。

 

友達の場合

≪噂されたくない≫

学生、特に女子は噂話を好む人が多く「秘密だよ」と念を押しても、いつの間にか周りの人に話が知れ渡っているという状況がよくあります。

さらに尾ひれはひれがついて収拾がつかなくなれば、溜まったものではありません。

なので本音を一向に話そうとせず、わざわざ不利な立場に自分から向かおうとも思わないのです。

また性格にも関連しますが、人の目が気にしやすい人ほど更に話そうとはしません。本音を伝えてくれたということは、信頼の証、良い人だと思われていると受け取って大丈夫です。

 

子供の場合

≪良い子だと思って欲しい≫

母親であるあなたに良い印象を得てもらいたい、もっと褒めて欲しいと感じているからです。

なので良い面を見せるかのように、負の感情が詰まった本音は言いません。

心配をかけたくない、驚かせたくないという気持ちが強く、言わない子供は真面目な性格の方が多いです。ストレスを溜めやすい性質でもありますので、なるべく言いやすい環境を作ったり、気晴らしに何処かに連れて行くなどリフレッシュさせてあげましょう。

また、母親であるあなたが怖い、伝えたら怒鳴られるかもしれないという臆病な気持ちを抱いている可能性も考えられます。日頃の自分の行動を振り返り、子供が家にいる時どんな表情、行動を行なっているか思い出してみましょう。

基本的に本音を言い合える家庭の方が、ストレスがお互い溜まらなかったり、心の距離も近いので、ここはご両親としてはしっかり考えて欲しいところですね。

 

部下の場合

≪働きにくくなるのが嫌≫

本音を伝えれば、上司であるあなたの反感を買うかもしれない。

そうすれば自分の立場が危ういものになるかもと不安を感じているからです。

そんな状況を作るより、気持ちを押し殺した方が楽だと感じています。

今の職場が好きで、この先もずっと働き続けたいからこそ、本音を隠し、雰囲気に合わせた言葉を使い分けているのです。

このような方は二面性を秘めていて、職場とプライベートでは性格が異なっているケースが多いです。

また、周りをよく見ていて、慎重派でもあります。限界までストレスを溜めてしまう癖があるので、上司であるあなたも、時には部下の肩の力を抜かせたり、威圧感をかけないように心がけましょう。

 

最後に

このように、本音を言わない人は別にあなたが嫌いな訳ではなく、このように人それぞれの理由や心理があります。

会話の内容にもよりますが、これ以上は触れて欲しくないと感じる人もいるので、空気を読んで次の話に進めるなど、気を遣ってあげましょう。

そうすることであなたに対する印象は良くなり、今は言えない本音も日が経つにつれ、聞ける日が来るかもしれません。

また、当然ながら本音を言わない理由は聞き手(あなた)にもあります。

むしろ、ほとんどあなたが原因であることもあります。

ですからあなた自身も一度自分を見つめ直してみて、今よりももっと人から信頼されるような人物になれるよう努力してくださいね。