ケンカや意見の食い違いは仕方ないにしろ、謝るのはいつも自分。

明らかに相手に非があるときですら、苦し紛れの言い訳をして逃げようとする。

何故頑なに謝らないのか。そんな方に対してなかなか許すことができず、付き合い方に困っている方も多いことでしょう。

ということで、ここでは謝らない人の性格や心理、そして対処法を取り上げていきます。

 

謝らない人の性格

謝らない人の性格については、大きく3つのタイプに分けることができます。

 

プライドの高い頑固者タイプ

プライドが高く、とにかく「謝まらなければならない状況を避けたい」と考えているタイプの謝らない人です。

負けず嫌いな為、自分に不利な状況が巡ってくれば突然放棄してしまうことも。

弱い部分を見せるのが苦手な人であり、虚勢を張りたがります。

意地でも謝るもんかという頑固な意思を持っているため、融通が利きにくい性格です。

ですがプライドの高さが故、見苦しい言い訳をしたり追い詰められて逃げるというような残念な行動は取りません。

また、謝まる必要のないような人間になろうと必死になるので、仕事面では何事もきっちりこなす責任感に溢れたタイプになり、優秀な人材が多いです。

 

空気が読めない天然タイプ

状況を読むことが苦手で、謝る場面がどこかわかっていない人です。

このタイプの謝らない人には悪気はありません。

相手が怒っているということを人づてに聞いて、初めて行動に取り掛かることも。

しかしその一方で傷つきにくい心を持っているので、打たれ強かったりします。

また、才能を秘めている方が多いので、適材適所の場所に身を置けば、周りをあっと驚かせるような才能を発揮します。ムードメーカーポジションを勝ち取るでしょう。

 

責任感がないタイプ

このタイプの謝らない人は、

「自分が謝らなくても良いだろう。何とかなる。」

というように物事を軽く見ている節が多いです。

責任を取ることが苦手で、頼られるのもあまり好きではありません。

責任感が著しくない方は、なるべく「謝る」こと自体から逃れたいと考えています。

ですから、責任から逃れようとするのと同時に、責任を負わされた際にはどのようにしたら自分が謝らずに済むかということばかり考えています。そのためには手段も問いません。

自分が良ければそれでいい。という感じです。

人として良いところを見つけるのが難しいタイプと言えるでしょう。

 

自分が悪くない理屈を組み立てるタイプ

現実を自分の都合の良いように捻じ曲げて捉えるので、自分が悪いという気持ちを持たないタイプの人です。

ですから、謝らないのではなくて、謝る立場ではないと考えているのです。

この人の理屈は完全に自分優位になっているので、余程の根拠を示さない限り自分が悪いということを認めません。

傍から見ているとただの言い訳にしか聞こえないこともあります。

こういう人は得てして仕事でもかなり強引な理屈を組み立てて強引なやり方をするのですが、それでも自信を持っている分、謎の説得力が帯びて意外とうまくのし上がっていく場合があります。

洗脳も得意ですので、宗教家とかそういうイメージをして頂くと分かりやすいでしょうか。

 

謝らない心理

なかなか謝らない性格の人でなくとも、素直に謝らない、あるいは何故か謝れない場合はあるでしょう。

その心理については、大きく以下の3つのパターンがあります。

実際はこれらの心理が複合的に絡み合った結果、謝らない状態となっています。

謝ることで自分の価値が下がると思い込んでいる

これは全ての性格タイプに共通して見られる深層心理になります。

「ごめんなさい」と一言相手に告げるだけで、自分の価値が少しずつ落ちていると感じているのです。

その冷ややかな目に耐えることが出来ず、謝ろうという決断には至りません。

言い方を変えると、謝罪=敗北という心理(価値観)です。

ですから謝るくらいなら、そのまま自分の意見を突き通してやろうという気持ちも抱いているのです。

その結果、苦し紛れの言い訳までするのです。

このような方は、一度誰かにぞんざいに扱われた過去があり、その時の経験、記憶が恥として残っていることが多いです。あるいは、親が同じような心理・考え方であった場合もその影響を受けます。

 

自分は絶対に悪くない・間違っていないという自信

これは「自分が悪くない理屈を組み立てるタイプ」の謝らない人に特に強く見られる心理になります。

相手の方が悪い。と逆に自分が被害者であるかのように振舞います。

よって、謝る必要そのものがないと信じ切っています。

相手の意見には一切耳を貸さず、謎の理屈による自信だけで強引に突き進んでいるのです。

その自信は多くの場合において過去の経験、親の多大なる愛情から来ているもので、なかなか動きません。

ですが、状況を見て限界を感じたら、ころっと寝返る傾向も見られます。

 

相手を見下している

謝らないのは、相手が自分よりも下の人間だという心理が含まれている場合もあります。

それは客観的に見て事実かどうかは関係なく、本人の中での認識になります。

「何故こんなやつに謝らないといけないんだ」

という気持ちが生まれた場合、謝ることを渋りたくなります。

 

謝らない人の対処法

責めすぎないこと

謝らない人に対して、酷い言葉を投げかけたり責めすぎてもいけません。

余計追い込んでしまうことになり、相手はますます謝らない上に関係もさらに最悪なものへと移り変わるでしょう。

謝らせたいのなら、寂しい表情を見せたり、無抵抗であることを相手にアピールするようにします。

罪悪感を生ませることで、初めて謝るという行動に移ります。当たりが強ければ罪悪感は生まれず、相手も同じように返してくるだけです。

 

そういう人なんだと理解する

「それがその人にとっての普通なんだ」というように、謝らない性格であることを理解してください。

確かに、明らかに非があるのに謝らずに言い訳ばかりして逃げていたら余計腹も立ってきますし、ますます許せないという気持ちも湧いてくるとは思います。

その際は

「まだ謝るということを身につけていない人なんだ」

「精神的に弱い人だからしょうがない」

と、思い込むようにしましょう。

また、人間というのは自分と同じことが出来ない人に対して、違和感と不快感を感じ易い生き物です。

確かに、あなたからしたらなかなか謝らない人はすごく残念で腹立たしい人に写るかも知れませんが、自分だって相手からしたら

「なんでそんなこともできないの?」

と思われている子供染みた行動があるかも知れません。

ですから、自分目線で考えずライトな気持ちで受け止めるようにしましょう。

 

冷静になるまで時間を置くようにする

感情が高ぶっている時は冷静な判断を下すことが出来ず、ついつい思ってもいないことを口に出しがちです。ましてや謝るなんてもってのほかです。

ですから、一旦その場では距離を置き、離れるようにします。

冷静になれば、自分と自分の置かれた状況を客観的に見ることができるので、謝らない人からも自然と謝罪の言葉も出てくるはずです。

 

謝りたくなるような気持ちにさせる

上の内容とも少し被りますが、例えば

「あんたが悪いんだから謝りなよ!」

なんて言い方をしたら、誰でも自分が悪くても謝りたくないと思いますよね。

そうではなくて、

「私も悪かったけど、あなたも悪いと思うよ」

という言い方で、しかも自分から謝れば、普段なかなか謝らない人も高い確率で謝らせることができます。

ここで

「自分から謝るのは癪」

という人はいるかも知れませんが、もともと謝らない人であればある程度こっちが歩み寄らないとほぼ謝りません。

北風と太陽の童話の話を思い浮かべて頂くと分かりやすいのですが、強引なやり方では相手はますます「絶対に謝らないぞ!」と思うのです。

特にお勧めなのは食事の場になります。

一緒に食事を取っている最中に、自分から「この前はごめん…」と告げてみてください。

特に酒が入っていると、素直になる可能性は高いですね。

悪気ないタイプには普通に指摘する

悪気のないタイプは別に気付いてさえもらえれば普通に謝ります。

ですから、難しいことはないので、まずは相手がどのタイプの性格なのかを判断することは大切です。

ただし、純粋な悪気のないタイプではなく、他の謝らないタイプの性格や心理も絡んでいるケースもあり、その場合は簡単には認めませんので、他の対処法が必要となってきます。

 

最後に

謝らない人は確かに我が強い人が多いですが、一方で実は不器用な性格で悪気がない人もいるのです。

「言い訳ばかりで腹が立つし許せない」と距離を置かず、性格、性質を受け入れてあげましょう。

あなたにも、苦手なことがきっとあるでしょうしね。

また、先に自分が折れてしまえば相手側もつられて謝ってくるので、どうしても場が収まらない時は、このテクニックを利用することをお勧めします。