褒められるというのは自分を認めてくれているわけですから本来嬉しいことなはずですが、何か褒められるのが苦手、と感じてあまり好きではないという人がいます。

その心理は一体どうなっているのでしょうか。

また、自分に当てはまる場合、どのような切り返しを行えば、せっかく褒めてくれた相手を微妙な気持ちにさせずに済むのでしょうか。

 

褒められるのが苦手で嬉しくない心理的原因

裏があるのではと考えてしまう

相手から褒められても、「それが本音だとは限らない」「何か魂胆があるのではないか」と疑う心理です。

人間関係で様々な経験をしてきた方は、裏の裏まで目論見を探ろうと努めます。

何も裏がないと分かっても、素直に喜ぶことが出来ません。

どっと疲れてしまう他、自分以外の他人は敵だと感じる方もいるほどです。身内や心を許した相手のみ、素直に喜びを見せるなど、その方の性質によっても異なります。

 

褒められた後、どうやって反応を取るか困るから

褒められた際、照れた反応、否定すれば良いか。それとも自虐的に笑いを取るべきか。のちの反応に困ってしまうからです。

間違った反応を取れば、相手にイラっとさせてしまいます。

このような方は周りに気を遣い過ぎる性格を持っており、自分よりも他者を優先しがちです。

褒められるのは内心嬉しいのですが、出来ることならやめてほしいと言う葛藤を抱えています。また、盛大に喜んでもお世辞だと分かれば、恥ずかしさを感じることになります。

 

褒められる段階ではないと考えている

自分はまだ褒められる存在ではない。とさらに上を目指しているから。

今嬉しがり甘えても、何もならないと分かっているからこそ安易に喜んだりはしません。

向上心がある方なので、勉学や仕事で良い結果を出しやすく、周りからの印象、評判も上々です。

また自分で自分を、甘やかしたりもしないので、休憩や気を緩ませる時間を取るのが苦手だったりします。

 

上から目線で見られるのが嫌だ

褒めてもらうことは、何処か上から目線で言われているように感じます。

実際そんなことはないのですが、プライドが高い人であれば気にかかる方もいるでしょう。

上から目線で話をして欲しくないという一心から、褒められる機会を避けます。

このような方は、自分が褒める分には特に何も感じません。何かして貰うという事実がプライドに反するのです。

 

もっと頑張らなきゃとプレッシャーがかかるから

褒められればそれ以上に期待に応えなければならないと、自分自身にプレッシャーをかけてしまう心理です。

そのような必要はないのですが、失望させたくない。という気持ちがどうも入り混じります。

この傾向は自分の親に対して起こる方が多く、いっそのこと褒めないで欲しいと感じている場合も。

また、期待に応えられなかった時、心底悲しそうな顔をされたらプレッシャーはより強まります。

 

褒められるのが苦手で嬉しくない場合の返し方

自分自身を認めてあげる

まず第一に、自分が褒められたことを認めるのが大切です。

認めることで徐々に自信がつき、褒められても自然と受け止められる力が身につくようになります。

自信がないと、褒められた際に他人を疑ったり、そのままの意味合いで言葉を受け取りにくくなるのです。

自然に受け止められるようになれば、感謝の意を表する返しも自然に出てくるようになります。

 

「そんなことないよ」より「ありがとう」

否定するよりありがとうと感謝の気持ちを表すように、素直に受け止める心を持ちましょう。

否定し続けた態度を取れば、自分自身を疑う気持ちがいつまでも残ってしまいます。

とはいえあまりにも肯定し過ぎると、少し傲慢で鼻につく印象を与えてしまう可能性があるので、ただ有難うというだけで大丈夫です。

 

逆に他人を褒める癖を付ける

極端に褒められる機会がないと、慣れず素直に受け取ることもままならなかったりします。

まずは他の人の良いところを見つけては、言葉に出して褒めてあげるようにしましょう。

相手との仲も良好になりますし、逆に良い部分を見つけては褒めてくれるようになります。

良い循環を作れるので、相手の出方を待つよりも自分から仕掛けるような、そんな行動力を起こすようにしましょう。

一つ注意点として、日々褒めまくるようでは、わざとらしさを感じるので、ここぞという時だけにしておきます。

 

良い部分だけを見る

あれこれ考えてしまえば折角の褒め言葉も台無しに受け取ってしまう恐れがあるので、良い部分だけ見るように努めましょう。

悪い方向に考えてしまいそうになったら、気を紛らわせるように、別な物事に取り組みます。

そうすれば、そのまま考えに没頭してしまうこともありませんし、良い部分だけ受け取り、終了させることが出来ます。

褒め言葉は自信に繋げることが可能ですので、良い部分だけ受け取り、プラスとして活用しましょう。

 

周りの人を観察する

皆はどのように対応しているのか、勉強するのも一つの方法です。

誰かに褒められたところを見定めたり、自分から褒めてみるのも良いでしょう。

どのような反応を取るのか。また上手くかわしているのか。注意して見てみることで、得られるものがあります。夢中になり過ぎて、同じ人を見過ぎたり、怪しいと思われないように気をつけましょう。

 

まとめ

褒められるのが苦手であったり、褒められても嬉しくないという方は複雑な心理を抱えていて、苦労人なところがあります。真面目で色々考えやすい性質も抱えています。

一番良いのは自分自身を認めてあげること。肯定感が強くなれば、他人の褒め言葉も素直に受け取り、励みに活用することが可能です。

ですが無理に自分を変えようと頑張っても、プレッシャーを感じて悪循環に陥ってしまうので、ペースを守りながら行いましょう。