無神経な人というのは言いたいことや頭に浮かんだことをそのまま口にするので、ときに人を不快な気分にしてしまいます。

あなたも周りにいる無神経な人に言われたことがいつまでも気になって離れなくなってしまった、という経験があるかも知れませんね。

ここでは、そんな無神経な人がなぜそうなってしまっているのかその心理的な原因と、そんな自分の直し方、職場や家族にいる場合の付き合い方について取り上げていきます。

 

無神経な人とは

無神経な人というのは、一般的に普通の人が意識するようなことに対して全く意識が向けられておらず、その結果として人を不快にさせたり、傷付けてしまうタイプのことです。

ここで問題なのは、本人にその自覚がないことです。

自覚がないということは、悪気もないのです。

自覚があって意識を敢えて向けてなければ、それは悪気があることになり、無神経というよりも確信犯になります。

無神経な人はそもそも何もわかっていないのです。

 

無神経な人の心理的な原因

では無神経な人はなぜ普通の人が意識することに意識が向かないのでしょうか。

その原因をいくつか挙げていきます。

 

他人に対して無関心である

その心理としては、一つは無関心があります。

人の考えや感じ方に興味がないので、自分を基準にしていつも行動を決めているのです。

ですが自分の考え方や感じ方が人と違っているがために、結果として周りを不快にさせ、無神経と思われている、ということです。

ここで普通は後述の観察という手段を取るのですが、それをしないのが特徴です。

逆に言えば、もともと感覚が近ければ無関心であってもそのようなことにはならないので、無神経でないからといって必ずしも自己本位でないとは限りません。

 

観察力が不足している

人間というのはそれぞれ育った環境も性格も違うためにだいたい独特の感覚を持っているので、自分を基準にして行動を決めていると世間とズレることはとても多くなってしまいます。

ですから、多くの人は他者を観察して、どう振舞うのが良いのか、どういう人が良い印象を持たれているのか、人気があるのかということを考えます。

自分が良い印象を持ったかというより、一般的にどう見られているのかを優先にするのです。

逆にそれ(観察)をしなければ社会で浮いてしまうので当然ですが、そうしてもまだどうもズレが認識できない人がいます。

 

自分は自分で良いと思っている

別に人それぞれ個性があって当然なんだから、「みんな自由にすれば良いだろ」「その方が世の中面白いだろ」と思っています。

こういうタイプは逆に人に無神経と言われる行動を取られても、それを認識しながらスルーできるので、ある意味で自分なりの人生哲学に基づいて生きていると言えるかも知れません。

ただやはり多くの人が不快になる行動も自分が気にならないからと言って気に留めないのは横柄なので、そこは間違っていると私は思いますが。

 

発達障害の影響がある

アスペルガー症候群やADHD等の発達障害と呼ばれる症状があると、人に関心を持てなかったり、観察能力が不足したりすることはあります。

ですが、決して悪気があるわけではないですし、こういった方々は得てして自分の関心が向く方向がはっきりしていて、その方向には素晴らしい才能を発揮するので、だから悪いということは決して言えません。

 

無神経な自分の直し方

そもそもの話として、本当に無神経な人というのは直したいなんて考えることはありません。

ですから自分が無神経だと思う人でそんな自分を直したい、と考えている人はその時点で将来的には十分に直せるのでまず自信を持ってください。

単純な話で、上で挙げたように「人と自分の感覚のズレが大きいこと」「他者に対する観察や学習が弱いこと」この二つが原因で、無神経と言われる行動が人より多くなってしまっているだけです。

ですから普通の人よりも本気で長期間の努力が必要となるかも知れませんが、その本気さと期間の長さの分だけ必ず無神経な部分は減っていきますから、とにかく言えるのは本当に直したいのであれば、その辺りを一番に意識するようにしてください、ということです。

より本気になる方法ですが、悩めば悩むほど本気になっている証拠ですから、今本気で悩まれている方であればそれで大丈夫です。

特に無神経と言われるレベルではっきりとしてることであれば、それは誰でもできることですから簡単で、あとはやる気だけの問題です。

むしろその気があればその上(気配り上手)も全然目指せますし、ぜひ目指してください。

たとえ発達障害であっても間違いなく克服はできると思います。

 

無神経な人との付き合い方

無神経な誰かを直接変えようとするよりも、無神経な人に対してイライラしてしまう、気になって仕方がない自分を変える方がずっと良いと思います。

無神経な人というのはどこにでもいるわけで、たとえその人を変えることができたとしても、またどこかで別の無神経な人と遭遇したらいちいち不機嫌にならなければならないからです。

特に相手が全く直す気がないタイプであれば、どうにかするのは並大抵のことではありません。

ですがなぜ他者を変えたいと思うかと言えば、一番の理由は自分は悪くないという気持ちがあるからです。

だからこそ努力という行動はしたくないのですが、実際は意外と普通にできたりします。

なぜなら、気にしなくなって自分が得をすることを想像してみれば良いからです。

・ストレスが減る

・より冷静な状態を保てるようになる

・人間関係もうまくいくようになる

・結果パフォーマンスも向上する

等、良いことしかありません。

であれば、いちいち相手が悪いからなんで自分が直さなければならないんだと意地を張っていたら損ですよね。

もしかしたらもともと神経質過ぎるのかも知れないし、たとえそうでなかったとしてもこのように自分が細かいことで不快にならない人間になれれば得することはたくさんありますから、ここで一つ逆転の発想として考えてみてください。