自慢話というのは、聞かされると普通は良い気分にならず、大概の人は悪い気分になります。

にも関わらず、なぜ多くの人が自慢話をしたがるのでしょうか。

人によっては会う度に、口を開けば自慢話という人もいます。

こういう人たちは、なぜ嫌われるとわかっているはずなのに自慢話をやめないのでしょうか。

ここでは、そんなよくいる自慢する人の心理と自慢話の対処法をまとめました。

 

自慢する人の心理

なぜ自慢をする人は自慢をしたがるのか。

例えば男性が興味のある女性に対してする際等、アピール目的な場合はわかりやすいのですが、普通にそうとは思えないタイミングで自慢話を連発するのは理解に苦しむかも知れません。

そもそも自慢話をされてすごく嬉しかったり楽しかったりすることはあんまりないですよね。

その普通の感覚が自慢する人にあるかないかはともかくとして、では何のために自慢をするのか、その目的は?となってきます。

多くの場合は本人に聞いても、はっきりとした理由は答えられません。

何故なら、それは明らかに相手にとってのメリットではないからです。

しかし当本人は「そんなつもりはない」と無自覚であったりします。

自分が自慢話をしてるとすら思ってない場合もあります。

なぜなら、これは深層心理の部分の影響が大きいからです。

 

自慢する人の深層にある心理

自慢をする人の根底にある心理、つまり深層心理的には結局これになります。

「自信がない」

これは本人がどう言おうとそうなのです。

自慢の主目的は「自分の自信を得るため」です。

自慢をすることによって、

相手に対して自分は価値があると思わせる

という意図があります。

よく自信を持つために自分自身に対して「自分はやればできるんだ」と言い聞かせることが効果があると言われますね。

ただそれは自分の中だけでの話なので根拠的に弱く、効果が出にくかったりします。

そこで人に自慢をすることによって、「人から認められてる」というもっと具体的な根拠を作ることができるのです。

 

また、もう一つは「人からエネルギーを奪うため」になります。

自慢話をすることで、相手が「この人羨ましいな」とか「自分は駄目だな」と思うようであれば、心のエネルギーを吸収することができます。なぜなら、相手がネガティブな感情を抱くということは、相対的に自分が幸福な立場になるからです。

自慢話に限らず、相手の気分を落とすことによって元気になる(なった気になる)とか、こういった心理上の相互メカニズムとやり取りは無意識下で自分がされていたりしていたりもするので、そのような視点を知っておくことも大切です。

 

彼女・彼氏や子供等の自慢話対処法

自慢される側からすると、逆に自分が劣っている存在のような気にさせられるために気分が全然良くありません。

ここで相手が彼氏や彼女の場合は、自分から離れないようにアピールをしている可能性もありますから、その場合はそこまで気にならないのであれば生暖かく見守ってあげるのも良いと思います。

 

自慢する内容として特に多いのは

「彼氏・彼女とラブラブ」

「友達と超楽しく遊んだ」

「子供がこんなに優秀」

などの自分は幸せ&有能アピールです。

こんな話を聞かせて「良いな~羨ましい」とか「すごいな~」とか「自分なんて・・・・」思われることが狙いです。

そうすれば、自分は自信が持てるようになるのです。

このときいくら口に出さなくても、そのような空気を出すことが自慢話の話し手にとってとても大きな元気の源になっています。

では、対処法を挙げていきます。

 

ストレートに伝える

「自慢話なんてこっちは全然面白くないよ」「もう自慢話はやめて」とはっきりと言うことです。

「自慢話なんてして楽しいの?」等でも良いですが。

まあ簡単な話ですよね。

やめろと言われたらやめるでしょう。

でも言わないのは、それでもその人との関係を続けたいから(あるいは続けざるを得ないから)ですよね。

こんなストレートに相手を批判したら関係がマズくなる可能性が高いですから。

その場合は、別の方法を考えなければなりません。

 

超える実績を作る

「そんなの大したことないでしょ」「自分はもっと~だよ」と言えるようになること。

確かにこれは確実に効果があります。

自慢する人は明らかに自分よりも下だと思う相手を狙ってきます。

だからこそ、自分が相手の自慢話を超える実績を作ればすべて解決するのです。

しかしながら、必ずしもそのために十分な実績を作れるとも限りませんし、同じ土俵に乗っかると別の苦しみが生まれてしまうこともあるでしょう。

 

自分の劣等感を克服する

これは一番理想的な対処法になります。

結局、自分も劣等感を持っているからこそ、相手の自慢話で自分が価値がないような気になって惨めになったり、すごく嫌な気分になってしまうのです。

逆に言えば、もし劣等感がない人であればたとえ明らかに実績では負けていたとしても余裕で聞き入れることができます。

その現実を平然と、そして素直に受け入れた上で自分の人生をしっかりと生きようとする姿勢なのです。

すると自慢する人はそれを察知して、自慢話をすることをやめるのです。

なぜなら、この場合は人の価値観に振り回されない芯の強い相手を見て、逆に

「人から自信を奪い取ることで自信を得ようとする自分」

の存在に気付き、そんな程度の低いことをしている自分に対して劣等感を感じさせられてしまうからです。

この辺りは自慢する人も無自覚的なのですが、明らかにそういう反応をします。

云わばエネルギーを奪おうとして、結果自滅して自分がエネルギーを失っているような状態です。

もし仮に自分がそういうつもりで対応していると思っていても、相手の自慢話が減りもしないなら、それはあなたの深層心理の劣等感がまだ大きいからです。

もちろん劣等感を完全になくすことは人間である限りほぼ不可能ですから相手が自慢話をしなくなる、というところまではこの方法では難しいかも知れませんが、それでも自然に自慢する人からターゲットにされなくなるというのは理想的ではあります。

もちろん簡単なことではなく地道な努力が必要ですが、将来まで考えると他の似たような人にも対応できるようになるという利点もあるので、常に頭のどこかには置いておくようにしてください。