「君って取り繕うタイプだよな」

と言われた経験がある人は、今ひとつそれがどんなタイプなのかピンとこなかったのではないでしょうか。

ここでは、そんな「取り繕う」という言葉の意味と、それがどんな性格・心理であると考えられるのかについてまとめました。

 

取り繕う人の意味

取り繕うを人に対して使う場合、基本的には本音と建て前を使い分けたりして、うまいことその場その場をやり過ごそうとするタイプという意味合いになります。

ですから、「あなたは取り繕うタイプだね」と言われたら、大概の場合において誉め言葉ではないと思ってください。

むしろ身近でない人に言われたら、それはかなり失礼に当たります。

もちろんそれを言われる自分の方が悪いので、そこはしっかり反省しなければなりませんが。

 

取り繕う人の性格は卑怯者?

では実際のところ、取り繕うタイプの人の性格はどうなのでしょうか。

一つ理解しておいて頂きたいのは、取り繕うこと自体が悪いわけではないということです。

誰でもその場をうまく誤魔化したり、実物以上の良い印象を与えたいと思うことはありますし、実際それが理想なときもあります。

ですが、やはり取り繕う人という印象を与えてしまっているということは、それを必要以上にやっている可能性がある、あるいはぎこちなくてバレバレであるということです。

それだと、卑怯者だとか周りを操ろうとする人だとか思われて、結果として逆に印象が悪くなってしまいますので、取り繕っている意味がありません。

ですから、取り繕うとすること自体は良いのですが、その質をもう少し上げなければいけない、ということです。

 

取り繕う人の心理

取り繕うタイプと言われる人の心理というのは、余裕がなく、目先のみになってしまいがちな傾向があります。

目先のみになるから、何でもかんでも誤魔化そうとしてしまうし、結果的に相手に不自然だと思われたり話も矛盾してきたりして取り繕ってるのがばれ、不快な気持ちにさせてしまうのです。

上手に取り繕う人は、取り繕う人だなということを言われることがそもそもありません。

取り繕うというよりは、「人間付合いが上手だな」とか、「すごく気の利く人だな」と言われます(人によっては八方美人という捉え方もされることはありますが)。

実のところ、上手に取り繕う人は本人すら気付いていなかったりします。

どういうことかと言うと、質の高い取り繕い方というのは、あまり打算的ではないのです。

もちろん、詐欺師のように上手に打算的に取り繕うタイプもいますが、逆に相手の気持ちを考えて結果として取り繕う人もいるのです。

 

取り繕うタイプと思われる人の例

たとえば、相手が客観的に全くハンサムでない、でも容姿に対して何か言わなければならない状況であった場合、「すごくハンサムですね」と言うのが取り繕うタイプと人から言われる、いわゆる取り繕うのが下手な人です。

あくまでも極端な例ではありますが、ここで取り繕うのが上手い人の場合、顔以外のところを褒めます。

顔で褒めてしまうと、本人も言われたことがないから嘘だとバレてしまいます。

こういうことをやっていると、取り繕うタイプと思われるようになります。

このように強引に通すのではなくて、他の良い所を探して、そこを強調することで場をやり過ごそうとするのが、上手に取り繕う人です。

すると面白いことに、逆に取り繕っているのにも関わらず「取り繕っている人」と言われなかったりします。

 

取り繕う人と言われる自分を変えたい時

今もし卑怯者という意味での取り繕う人のレッテルを貼られているなら、その印象は変えた方が良いです。

もし今取り繕おうとしてぎこちなくなっているのであれば、もうそもそもそういうことはやめた方が良いかも知れません。

もし向いてれば、意識的に取り繕うとしても詐欺師のように上手に誤魔化すことはできるのですが、それができてない時点であまりそういうことは向いてないであろうからです。

ですから、もっと誠実になることを考えて、人を操作したり自分を偽ろうとするのをやめることです。

そんなつもりはないという人もいるかも知れませんが、恐らくそういう方はしっかりと自分と向き合っていないと思います。

とりあえず、自分がどこで自分を盛って話しているか、相手を操作しようとしているかということを振り返って考えてみることです。

自分をよく見せたいだとかではなくて、あくまで相手にとってどうなのか、というベースで考えると、今より間違いなくうまくいくでしょう。

別に無理に取り繕う必要など本来はなく、普通に思いやりを持って接していれば、相手もハッピーだし自分も好印象を与えられるのです。