声が大きいというのは、元気があるしよく伝わるしで良いことばかりだと一見思えるかも知れませんが、実際は短所もあります。
というより、必要以上に大きいことのデメリットがあり、その結果として周りの人が不快に感じてしまったり、苦手意識を持たれて迷惑がられることもあります。
ここでは、そんな声が大きい人の性格と心理の特徴、直し方についてまとめました。
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声が大きい人の性格と心理の特徴
自分に自信がある
まず声が大きい人は、自分に自信を持っている方に多いです。
自分に自信がなければ、大きな声を出せばその分周囲からの注目を集めることになりますから、なるべく声のトーンを落とそうとします。
逆に自信があれば、そんなことをする必要がありません。むしろ自分が有能なことを周囲に知らしめるチャンスと考えることができます。
これは単純に質問の答え等に対しての自信というよりも、自分そのものに対する自信になります。
たとえば、今までの人生の中でも認められる経験が多かったり、学業やスポーツ・仕事等で優秀な成績を収めてきた人は、自然と深いところで自信が培われ、それが声の大きさにも影響するのです。
明るい性格
気分が良いときは体の力みがなく呼吸も深くなるので、自然と声にも張りが出ます。
普段から明るい気持ちでいることが多いタイプは、自然とその声の張り・大きさが基準となっていきます。
するとたとえたまに暗い気持ちになっても、癖になっているのでいつもとほとんど変わらないような大きな声で話します。
人と接することが得意
一般的に声が小さくて何を言っているのかわからない相手より、声が大きい相手の方が言っていることがはっきりわかるし元気があるので、話していて気持ち良く感じます。
さらに勢いを感じさせるので主導権を握りやすいため、声が大きい人にはコミュニケーションスキルの高い方が多いのです。
自分本位で行動を起こしがち
声の大きい人には他者を思いやるより、まずは自分の気持ちを優先させる方も意外と多いです。
その理由は、声の大きさの勢いによってコミュニケーションの主導権を握り、そのまま自分の要望を押し通そうと考えがちだからです。
ですが、故に声の大きい人は社会において強い立場になりやすいため、成功したり出世したりしやすい、というのはあります。
孤独を恐れている
独りぼっちになることを恐れる心理から声が大きい人もいます。
一人が怖いからこそ声を大きく張り上げ、「人に構ってほしい」「仲間を集めたい」と自分の存在を無意識のうちに主張しているのです。
また、一人でいれば「寂しい奴」「可哀想な奴」と思われるかも知れない、と人の目を恐れている気持ちもあります。
あまり仲が良くない方でも、近くにいてくれるなら別に良いと人選を行わないのも特徴です。
自分を大きく見せたい
「舐められたくない」「自分を良く見せたい」という心理から声が大きい人です。
前述のように、大きな声は相手に対してある種の威圧的な効果もあります。
ですから、たとえ自信がなくともとりあえず声だけ出しておけば、時にはいじめを逃れることができたり、あるいは「こいつは何だかできそうだ」と思わせることも可能です。
ただし、実はでかい声で虚勢を張っているだけだということがバレたら、逆にチワワみたいだといじめられたり無能な人間だと思われて見下されることになりますので注意しなければなりません。
つまり、いずれにせよある程度中身も伴っていないと駄目ということです。
言葉を聞き返されるのが嫌
「小さな声では他人に聞き返される」という心理で声が大きい人です。
「何回も同じ話はしたくない」「一度で理解して欲しい」という気持ちで、かなりせっかちであったり面倒臭がりな性格の方に多いです。
実際にこれが単純に性格の問題なのであればそこまで気にする必要はないのですが、過去に何度も問い返された経験を持つなど、ボリュームがない声に対してあまり良い思い出を持ってないことが原因の場合はコミュニケーションに支障をきたす可能性が高いです。
これはある種のトラウマのようなものなので、逆に小さな声の方に対しては無条件にイライラした感情を抱いてしまう特徴があります。
声が大きい人の直し方(本人)
そもそもの話として、声が大きいこと自体が悪いわけではなく、必要以上に大きかったり周囲が不快に感じていることが問題です。むしろほどほどに声が大きい方が周囲から好感を持たれたり一目置かれやすいので、問題かどうかをしっかりと判別した上で、直す必要があると思えば努力をすれば良いでしょう。
周りの反応を確認する
まず問題を認識するために、自分が声を出す上で、話している相手・周りの人はどんな反応を取っているのか確認します。
明らかに迷惑そうで、こちらをチラリと見てはため息をつかれるようであれば、声が大きすぎるんだと身をもって理解出来ます。
また、思い切って話し相手に「声が大きすぎてうるさい?」と聞いて見る方法も良いです。
もしたまに無駄に声が大きいと苦言を呈されることがあるのであれば、他の人が同じように思っているのかを確認するために直接聞いてみるのは大事なことです。
大概は思っていても口には出さないですからね。
それに、個人個人で受け取り方が違うので、誰かにとっては良くても誰かにとっては良くない、ということもあり、その辺りも知ることができます。
ここでもしごく一部の、あまり周りから良く思われていない人が迷惑がっているだけなのであれば、相手との関係性によっては無視しても良いかも知れません。
話し声を録音して後で聞き返してみる
許可を取り、会話を一度録音して聞き返してみるという方法です。「自分はこういう風に話しているんだ」と改めて知ることが出来ますし、それ以外にも様々な発見が得られるでしょう。
一番重要なのは自分以外の他者の声も一緒に録音するので、相手と比べて声のボリュームがどうなのか客観的に把握可能なことです。
こうすることで自分自身と真正面から向き合えますし「次からは気をつけよう」という決意も生まれます。
自己肯定感を育む
心理のところで挙げたように、声が大き過ぎることに悩んでいる人も声の小さい人と同じく、根本的には自信のない人が多いです。
なので自信を付けるために様々な努力をしましょう。
ただし、ここで言う自信とは自分という存在自体に対しての自信です。
これは上で挙げたような自分そのものに対する自信とも違う、もっと深い部分の自信になります。
この自信が付けば、たとえ頑張って結果が出せなくても、周りから見たら敗北した惨めな姿であっても「自分は自分なんだ」と堂々としていられるようになります。
この自信の元は自己肯定感なので、自己肯定感を育む努力が必要となります。
この言葉を初めて聞いたという方は、ぜひネットでも良いので調べてみてください。
声が大きい人の直し方(第三者)
角が立たないように注意する
大声が耳につく度に注意する方法です。ただしストレートに伝えても嫌な空気が漂ってしまうので、オブラートに包んだ言い方を取りましょう。
たとえば「静かにして」を「周りに聞こえそうだから、出来るだけ声を抑えて話そう」と言い方を変えるだけでも印象は全然違ってきます。
少ない言葉で相手に注意をしようとすればする程、偉そうな口調になってしまうので注意が必要です。
また、言う方はにこやかに、見るからに「大声が耳障り」という表情は作らないように徹底します。
自ら小さな声で話しかける
同じように大声で話してしまえば、会話のボリュームが自然と上がってしまうのも当然です。
改善を促したいのであれば、声が大きい相手にも真似して欲しい声の大きさを作り、会話を行いましょう。
そうすれば殆どの方は、声を今よりも小さく落としてくれるので、非常に効果てき面な方法と言えるでしょう。
また、周りをキョロキョロと何度か見渡す素ぶりも取り入れると自然に映ります。
しかし、周りに誰もいなかったり、大声を出しても大丈夫な場所で行なっても、意味を成さないので気をつけましょう。
まとめ
声の大きい人の性格の特徴としては、自信があり明るくてコミュニケーションが得意ということで、一言で言えばリーダー的で、先頭に立って引っ張っていくタイプの人が多いです。
しかし声の大きさが悪い方に作用する場合の心理的な原因としては、「孤独に対する恐怖」「虚勢を張っている」「聞き返されることに対しての嫌悪感」等があり、これらの心理の場合は相手がうるさいと感じるくらいにまで声を張り上げたりする等、無意味にやたらと大きな声を出す傾向にあります。
直し方としては、自分であれば直接的に周りの反応を見たり相手に聞いたり、録音をして客観的にするのと、そもそも自己肯定感を養うというのが基本的な方法になります。
声の大きい誰かを直したいのであれば、できるだけ頻繁に角が立たないように注意したり、自分が小さな声で話し掛けるという手段を取ることで、相手に気付いてもらったり、自然とボリュームを落とした声で話す習慣を付けてもらうことが期待できます。